ただしい濾過器のえらびかたとは?
▽それぞれ別記事に飛びますのでご参考まで。
まだリンクのないところはお待ちください!
順番に記事にしていきます!
目次
1.濾過機とは
濾過機とは、水槽内のゴミや汚れを、
フィルターを通すことで綺麗にし、
水槽内の水質や美観を保つ働きがあります。
そして濾過機と一口にいっても、
様々なタイプ・種類が存在し、
それぞれに得意な機能や働きがあります。
今回はその濾過機を細かくみていき、
あなたの水槽に最適な濾過機を選びましょう!
2.濾過の手法
早速、濾過機の紹介をしていきたいところですが、
その前に、濾過の勉強をしましょう!
濾過には大きく分けて3つの手法が存在します。
①物理濾過
②生物濾過
③化学濾過
基本的には濾過機(フィルター)は、
この3要素で構成されています。
説明しづらいので図で表してみます。
■STEP1 物理濾過
網やスポンジといった水以外を漏らさない素材で、
物理的にゴミや汚れを取り除く。
■STEP2 生物濾過
「ろ材」といわれる細かい穴のあいた素材を用い、
その内部にバクテリアを大量に発生させ、
それらにゴミを生物的に取り除かせる。
■STEP3 化学濾過
1-2のSTEPで取り除けなかった、
水の黄ばみなどを、活性炭などの化学物質を用い、
化学的に吸着・吸収させ取り除く。
と、このように段階を経て水をろ過する仕組みのことを、
濾過機(フィルター)と呼んでいます。
このどれもが欠けてはいけないものとなりますが、
強いて言うなら、生物濾過が一番の重要な部分です。
水質を安定させるには、悪いものを分解しなければなりませんが、
その分解を助けるのが「バクテリア」です。
濾過機を設置したからといって、
バクテアリアが繁殖しないうちに、
生体などを一気に入れ始めてしまうと、
みるみるうちに水質が悪化…
水槽環境が壊れてしまう可能性があります。
濾過機をまわしてから1週間は様子を見て、
少しずつ生体を増やしていくと、
順調にバクテリアがフィルター内のろ材に住み始め、
水質が保たれるようになります。
3.濾過機の種類
濾過機にはたくさんの種類があります。
ここでは代表的な4種類の濾過手法について紹介します。
①上部濾過フィルター
②外部濾過フィルター
③外掛け式濾過フィルター
④オーバーフロー水槽
それぞれメリット・デメリットがありますので、
詳しく見ていきましょう!
上部濾過フィルター
学校の教室で飼われていた金魚の水槽を想像してください。
だいたいこのフィルターが使われていたと思います笑
水を小型のモーターで吸い上げ、
吸い上げた先に物理濾過・生物濾過用のフィルターが設置してあるのが、
この上部濾過フィルターです。
このフィルターは思われるよりかなり性能はいいです。
特に生体(金魚やメダカ)をメインとする水槽では、
非常に頼もしい性能を持っています。
- メリット
・安い
他の手法と比較して比較的安価
・手入れが楽
上部に設置するため、取り外しが容易
・酸素を効率的に供給可能
フィルターが密閉されておらず、
空気に触れるため、酸素を大量に含む水となる
更にバクテリアの繁殖を促すことができる - デメリット
・二酸化炭素は×
酸素を大量に含む構造のため、水草水槽には不向き
・スペースの圧迫
水槽上部に設置するため、設置可能な照明が限られる
・音がうるさい
モーター音、水音は比較的目立つ
個人的に水音は落ち着くので好き
こんな水槽にオススメ
・金魚水槽(中型魚水槽)
酸素が効率よく取り込めるため、生体に非常にやさしい
注意!
上部濾過フィルターを使用する場合、
かならず水槽帯(フレーム)が必要となります!
水槽帯のない水槽には使用できませんので注意してください!
おすすめの上部濾過フィルター
上部フィルターには3つのタイプがありまして、
「ウェット式」
「ドライ式」
「ウェット&ドライ式」
上記に分けられています。
ウェットやドライの違いは、
水に濾材を浸すか浸さないかという違いになりますが、
ドライ式がバクテリアの繁殖がしやすい代わりに、
立ち上げるまでが大変というデメリットがあります。
逆にウェット式は濾材を常に水に浸しているため、
立ち上げまでが楽ですが、濾過能力がその分低くなります。
ドライ&ウェット式は、
そのいいとこどりで、切り替えが可能という形です。
基本的に3番目の、
「ウェット&ドライ式」の使い勝手がいいため、
こちらを選ぶのがオススメです。
(多少高いですが)
■ジェックス グランデカスタムシリーズ
ウェット&ドライ式でこの価格は圧倒的。
さすがのGEXさんです。
シリーズになっておりサイズがいくつもあるのも〇
■コトブキ スーパーターボZシリーズ
値段は張りますが、濾過能力は逸品!
大型水槽用の900-1200が存在します。
勿論ウェット&ドライ式です。
外部濾過フィルター
つぎはお馴染み外部濾過フィルターです。
お世話になっているアクアリスト最多ではないでしょうか。
構造上、最低限の配管露出ですむため、
美観を気にする方もご満足いただけるでしょう。
なにより、他の濾過機器と比べ、
圧倒的に気密性が高く、
酸素を多く含ませてしまうことがありません。
水草水槽ではこの二酸化炭素が水草育成に不可欠なため、
この外部濾過フィルターを選ぶのがベストといえます。
- メリット
・見た目がスッキリ
最低限の配管露出で済む
・二酸化炭素を逃さない
気密性の高い構造をしており、
CO2を逃さない作りである
・種類が豊富
もっとも使われている濾過機のため、
たくさんの種類から選ぶことができる
・静音性が高い
密閉された容器内を通すため、
水音やモーターなどの音がほとんどしない
・濾過能力が高い
上部、壁掛けと比較すると、
濾材を多く入れることができるため、
濾過能力が高い - デメリット
・値段が高い
壁掛け・上部と比較すると、
値段は高くなりがち
・酸素の流入は期待できない
メリットでありデメリット。
水に酸素を含ませることはできない。
・メンテナンス性が悪い
一度すべてのパーツを分解する必要があり、
清掃しようとするとかなり手間がかかる
外部濾過は、
これだけにしかできないという要素が結構あり、
中でも水草水槽との相性は抜群です。
正直あまり悩むことはせず、これにした方がいいくらいですね。
こんな水槽にオススメ
・水草水槽
二酸化炭素(CO2)を逃さない作りは外部濾過が一強。
とりあえずコレを選んでおけば間違いない。
・中型~大型水槽(60cm~)
濾過能力が高いため、大型の水槽を考えている人は選択肢に入る。
酸素を含ませることはし辛いが、エアレーションなどで代用が可能。
おすすめの外部濾過フィルター
基本的にどの商品も同様のシステムとなりますが、
濾過槽の形が違ったり、
内部のろ材が変わっていたり、
時間当たりの水量の違いで値段が変わってきます。
特に注目したいのは、
それぞれの濾過方法をしっかりと用意されているか。
スポンジ質ばかりはいっていて、
物理濾過に偏ったものなどもありますので、
物理・生物・化学
それぞれの濾過がしっかりと整ったものを選びましょう。
■エーハイムシリーズ
濾過機といえばエーハイム
エーハイムといえば濾過機。
クラシックはその一番有名な型で、
呼び水機能や止水コック機能があり、
使い勝手抜群です。
水槽のサイズによって型がちがってきますので、
下記をご参考ください。
▽エーハイムクラシック
型 | 水槽規格 | 流量 | おおよその価格 |
---|---|---|---|
2211 | 45cm | 300ℓ/h | \8,500~ |
2213 | 45cm~60cm | 500ℓ/h | \10,000~ |
2215 | 60cm~90cm | 620ℓ/h | \15,000~ |
2217 | 90cm~120cm | 1,000ℓ/h | \19,800~ |
2260 | 120cm以上 | 2,000ℓ/h | \48,000~ |
▽エーハイムプロフェッショナル
型 | 水槽規格 | 流量 | おおよその価格 |
---|---|---|---|
2271 | 60cm~90cm | 1,150ℓ/h | \17,000~ |
2273 | 60cm~90cm | 1,250ℓ/h | \20,000~ |
2275 | 90cm~120cm | 1,250ℓ/h | \25,000~ |
2080 | 120cm以上 | 1,950ℓ/h | \43,000~ |
プロにはシリーズがいくつかあり、
便利機能が増えていくようなイメージです。
とはいえ、濾過機能自体は流量で判断する必要性がありますので、
便利機能を使うか使わないかで判断しましょう。
例えば表にはない最新の3eというタイプには、
マイクロプロセッサがついており、
電源をつけるだけで状況を判断し、
吸入・放水を開始してくれます。
(人気商品でなかなか取り扱いがありません)
ただし、メンテナンス性で選ぶのであれば、
断然クラシックです。
構造がシンプルなため、故障が少なく、
壊れても自分で対応できたりします。
個人的には、
小型水槽ならクラシック
大型水槽ならプロフェッショナルを選ぶとよいと思います!
外掛け式濾過フィルター
子供のころおうちにあった金魚水槽。
だいたいこれつかってません?
という多少ノスタルジックな気分にさせてくれるのが、
この外掛け式フィルターです笑
外部フィルターとは名前が似通ってるせいで、
間違えて購入しないでください!
全くの別物です!
イメージとしては、
上部濾過フィルターの小型版に近いです。
また、安価なのが特徴ですが、
物理濾過しかできないものも多く、
本当に小さな水槽でメダカや金魚を飼う、
というのに向いているフィルターになります。
最近は生体・化学濾過ができる商品も出ているようですが、
何かしらの理由でどうしてもこれが良いことを除けば、
上部・外部を使用されたほうがおすすめです。
- メリット
・メンテナンスがしやすい
フィルターの交換だけで済むような商品が多い
・酸素流入は随一
水を落とすように戻すので、
その際に酸素が効率よく流入する。
・安い
一番安い濾過式である
安物買いの…になる可能性もあるので注意 - デメリット
・二酸化炭素は逃げる
上部フィルター同様、水草水槽には不向き
・濾過効率が悪い
濾材を多く入れられないので、濾過力が弱い
・うるさい
楽水音が気になる方には厳しい
こんな水槽におすすめ
・小型魚水槽
30cm以下のメダカ、グッピーなどの熱帯魚水槽に
おすすめの外掛け式濾過フィルター
高性能の高い高価な外掛け式もありますが、
だいたいは上部フィルターに劣る性能ですので、
外掛け式をあえて使うパターンの、
小型水槽での生体育成にピッタリなフィルターのおすすめ商品です。
■ジェックス スリムフィルターS
さすがGEX!
物理・生物・化学濾過まで揃ってこのお値段!
小型熱帯魚水槽にはバッチリだと思います!
■コトブキ プロフィットフィルター×2
コトブキも似た商品を出されています。
こちらも3濾過式が揃ったものですね!
オーバーフロー水槽
最後に紹介するのが、
アクアリストのちょっとした憧れ。
オーバーフロー水槽です。
もうひとつ濾過専用の水槽を用意し、
最強の濾過能力を持たせる方式です。
原理を簡単に説明します。
オーバーフロー管というものを水槽の内部に用意し、
その高さを超えた水を下の「濾過槽」に落とします。
濾過槽には大量の濾材が敷かれており、
綺麗になった水をポンプで水槽に戻すという形ですね。
まぁお判りいただけるかと思いますが、
やっぱり高いです笑
大がかりな装置になるので当然ですね。
濾過槽なんて水槽もう一個つけるわけですから…
しかし高い分濾過能力は最強です!
メリット・デメリットをみていきましょう。
- メリット
・濾過能力は最強
濾材を大量に仕込むことができ、
濾過能力は現状の方式で最高のもの
・水質が安定する
濾過槽という水槽を増やすことで、総水量も増える
水が増えると水質が安定しやすくなる
・酸素が流入しやすい
オーバーフロー管から水が落ちた際、
酸素を多く含ませることができる - デメリット
・二酸化炭素は逃げやすい
水草水槽には不向き
・うるさい
落水の音が気になる方は気を付けて
・メンテナンス性
水槽が増えるので手間も増える
・高い
高い…
という感じになります。
つまるところ、大型の生体水槽にはピッタリです。
古代魚なんかを飼うようですと、
この方式にしないと濾過が間に合わない可能性があります。
その反面、水草水槽には不向きですね。
中にはオーバーフロー水槽で水草をモッサリはやす、
超上級アクアリストさんもいるようですが、
CO2の添加量を増やしたり、
いろいろ工夫が必要なようです。
こんな水槽におすすめ
・大型水槽(古代魚やカメなど)
大型水槽でオーバーフローは水質が安定しやすくおすすめです!
おすすめのオーバーフロー水槽
オーバーフロー水槽に手を出す場合、
おそらく古代魚やカメといった、
大型の水生生物の飼育を目標とされていると思います。
なので、ぜひここはお金をかけてでも、
オーダー水槽を検討してみてください。
水槽業者さんに連絡して、
専用の水槽をつくってもらう形ですね!
高くはなってしまいますが、
その分質のいい満足のいく水槽を、
購入することができると思います!
オーダーについては過去記事で触れたこともありますので、
よろしければどうぞ!
また、最近ではオーダー水槽ではないですが、
小型水槽でかつオーバーフローという、
市販商品も出てきています!
■ジェックス アクアユー オールインワン水槽
この商品だけで、
照明・濾過器・水槽が揃ってしまいます!
特殊な形状をしておりますが、
十分にオーバーフローしていますね!
初めてのオーバーフロー水槽におすすめです!
4.まとめ
最後にまとめます!
濾過方式 | 濾過能力 | おすすめの水槽 | 価格帯 |
---|---|---|---|
上部濾過フィルター | 中 | 小型~中型水槽 (30cm~90cm) | \2,000~\10,000 |
外部濾過フィルター | 大 | 水草水槽 (どのサイズでも) | \5,000~\50,000 |
外掛け式濾過フィルター | 小 | 小型水槽 (30cm~45cm) | \1,500~\5,000 |
オーバーフロー水槽 | 最強 | 大型水槽 (120cm以上) | \50,000以上 |
上記の表が目安となります。
水草水槽は基本外部と覚えましょう!
中の濾材の話についてはまた別の記事で…
ご覧いただきありがとうございました!
にほんブログ村
こんにちは!もののんです!
今回は「濾過器の解説」です!
水質の維持には欠かせない濾過ですが、
みなさんは濾過にはいくつも種類があることを
ご存じですか?
様々な種類の濾過を使いこなさなければ、
適切な水質を維持できません。
今回はその濾過が、
簡単に誰でも理解できるよう、
要約してみました!
本記事で基本的な濾過を理解しましょう!